第12回シンポジウム:アピール文
【2016年6月14日 第12回シンポジウムにて発表】
日本国憲法は、あなたや私が、権力者をしばる縄です。
日本国憲法は、310万人の日本人と、2000万人以上の世界の人たちの命を奪ったことへの、深い反省から生まれました。
武力は使わない――。それが、世界へ向けての約束であり、メッセージです。
日本国憲法9条は、戦力(戦争のための武力)を持つことを禁じています。
自分の国が攻撃されたとき以外に武力を使う「集団的自衛権」は、あきらかに戦力です。
国会や内閣が憲法に反する法律を作ることは、主権者であるあなたや私を蔑ろにすることです。
権力者は、主権者の決めた憲法を守らなければならないのです。
多くの戦争は、「自衛のため」と言って始まります。
あのイラク戦争でさえ、イラクが隠し持っているであろう大量破壊兵器からの、「アメリカの自衛のため」でした。
戦争は8年8カ月も続き、戦闘やテロで死亡したふつうの市民は11万6000人。松本市民の2人に1人が死んだということです。
夫や妻が、恋人が、子どもたちが殺されることが、平和につながるでしょうか? 幸せにつながるのでしょうか?
犠牲になるのは、いつの世も、新安保法制を推し進めたような権力者ではなく、憲法によってしか身を守ることができない、弱いあなたや私です。
身を守る大切な術を、本来しばられているはずの権力者に、奪われてはなりません。
「安全保障環境が変わった」などという言葉に惑わされず、身を守るための憲法を、幸せや平和を守るための憲法9条の精神を、あらゆる手段で、発信し続けていきます。
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