第49回シンポジウム:アピール文

7月21日に参議院議員選挙がおこなわれる。2012年12月に安倍政権が成立してから、5回目の国政選挙である。2017年の衆議院選挙においては、野党第一党であった政党が、成立したばかりの政党にまるごと飲み込まれそうになるという暴挙がおきた。結果として野党第一党は二つに分かれ、それが、与党の大勝につながった。
2017年の顛末は、野党は「政権を獲得する」ことばかりを考えてはいけないということを教えている。また、この6年半を振り返ってみると、集団的自衛権の行使を認めた新安保法制の合憲性、森友問題、加計問題、辺野古の基地建設の強行、いい加減な調査で秋田市、萩市に配備される予定のイージス・アショア等、明らかにされなければならない事項が山積みである。
これらのことがらは、今後も追及されなければならない。さまざまな政治問題を議論する予算委員会は頻繁に開かれなければならないし、党首討論も、より充実した形で実現されなければならない。このような基本的なことが実現していない日本の国会の現状は、憲法の明文改正をおこなうような状況にないといわなければならない。
わたしたちは、国政選挙の結果にかかわらず、国会は立憲主義的な機能を果たすべきと考える。立憲主義こそが、国政を真に国民全体の利益たらしめる重要な要素であるからである。
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