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第40回シンポジウム:アピール文

【2018年10月9日 第40回シンポジウムにて発表】


「新安保法制の撤回を求める信州大学人の会」は、新安保法案が審議されていた2015年7月以来、毎月一回のシンポジウムを開催してきた。そのシンポは、今回で40回目を迎える。


第1回のシンポから3年以上が経過したが、新安保法制を強行的に制定した安倍政権は、大学での軍事研究の推進、共謀罪の制定、辺野古への米軍基地建設の強行、憲法53条による臨時会召集の要求の無視、森友学園、加計学園問題についての説明責任の回避など、日本国憲法を蹂躙する行為を積み重ねている。


憲法とは、国民による権力者への授権規範であり、権力者は、憲法を遵守する義務がある(99条)。権力者が憲法を明確に破ろうとするとき、それを黙ってみていることは、憲法の破壊行為に加担することにならないだろうか。


新安保法制の撤回を求める信州大学人の会は、このような思いを共有する信州の「大学人」(大学の教員、学生、市民)が集まって組織された。権力者が、憲法を破壊しつつあるという極めてイレギュラーな状況において、日本国憲法で保障された学問の自由を武器に権力者に批判的に対峙するのは、学問に関与する者の責務であろう。


もちろん学問の自由を権力者と対峙するために行使しなくて済むような社会が望ましいことは言うまでもない。日本政府が、日本国憲法を遵守し、新安保法制を撤回し、新安保法制を前提とした憲法改正の提案を断念すれば、わたしたちの活動も大きな役割を終え、新たな転機を迎えるだろう。そのときが早く到来することを念願してやまない。




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